●子供と水と赤ワイン(2005年7月)
みなさん! こんにちは! 今年は空梅雨かな?
地域によっては早くも夏本番という感じですよね!
もうすぐ、夏休み!暑さに負けず頑張りましょう!
さて、今月はアメリカで会ったライフコーチの子供たちに対する考え方を紹介します。
 6月上旬にアメリカ・ロサンゼルスに行ってきました。
 渡米中に、ライフコーチをしている方と出会いました。その方の子供たちに対する考え方には「なるほど」とうなづいてしまいました。みなさんにも参考になると思いますので紹介したいと思います。

 そのコーチは、〈学校で授業にうまく対応できなくなった子供たち〉のコーチをする機会がとても多く、そんな子供たちに接しているうちに「その子供たちは、本当に多くの問題を抱えているのだろうか?」という疑問を持ちはじめたそうです。
 そして私に「子供たちは、本当に多くの問題を抱えていると思うか?」と質問をしました。
 始めは何を聞かれているのか、よくわかかりませんでした。

 すると、そのコーチは水と赤ワインを持ってきて
 「水! これが子供達の心だよ! 純粋で綺麗で、透き通っているよね」
 「ここにワインを一滴たらしたらどうなるか?」そう言いながら、赤ワインをたらします。
 水は、あっという間に薄い赤色になります。

 「子供の心もこれと同じ事が言えるんだ。授業に対応できない子供は、多くの問題を抱えているのではなく、ほんの小さな問題を解決しないから全体の色が変わってしまうんだ・・・」
 「では、この水を元に戻すにはどうすればいいか? はじめは一滴だったので入れる前ならそれを止めれば済む。しかし、既に入ってしまっていたら?」

 みなさんここで、ちょっと考えてみて下さい。
 すでに薄く赤くなったワイン入り水をきれいにする方法を…

 わたしは、その場ではすぐに答えが出ませんでした。こんな簡単な答えだったのに…

 「これを元に戻すには、綺麗な水を溢れんばかりに入れ続けることだ。子供で言えば、愛情をとにかく多く与え、誉め続けることが最も早く解決する近道だ。そしてその場所は家庭だ!」

 とっても簡単な理屈でしたが、水と赤ワインは多くの事を教えてくれました。




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はっちゃんまん
 園と保護者と、園児の味方。
 北海道から沖縄まで全国の幼稚園・保育園を指導している。
1年間に飛行機に乗る回数は120回を超えるほど、日本中を移動。そんな中で「日記」を書いてくれています。
 理不尽なことが大嫌い。普段は「背広モード」か「体操モード」で元気で優しいが、あまりに理不尽なコトがあると「ファイヤーモード」に変身するらしい。
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