3月2日 園長 齊藤昌子
近頃、「日本人の声が全体的に低くなった」 という話を耳にしました。
そういえば、園児さんたちに、昔からの童話などを教える時、楽譜どおりに弾くと声が出ていないし苦しそうなので、つい 2・3 度低めに移調したくなってしまうことがあります。
例えば、
「てるてる坊主」 中山晋平作曲や、
「春よこい」 弘田龍太郎作曲、
「すばらしい言葉」 小宮路 敏作曲、
等々です。
なぜでしょう・・・・・・・・?
テレビ、ラジオを聴いても、ボーイソプラノの声は、あまり聞こえませんし、本来、子供が持つ、あのさわやかな澄んだ声には、滅多に会えなくなっていますね。
理由は色々だとは思いますが、とりあえず牟礼幼稚園では、毎朝 5 分間の発声練習をすることにしています。
背中を伸ばして、あごを引いて喉を開く発声は、みんながお気に入りです。
先生方も、「大きな声で 元気よく」 とは言わないようにしてくれています。
強いて言うならば、「怒鳴らない、大きな声をださない、きれいな声で」 とこれだけです。
最近、特に年長児の歌声が素晴らしいのは、言うまでもありません。
年長さんは、2 月の保育参観日にご披露しますので、是非ご堪能ください。
2月1日 園長 齊藤昌子
毎年のことですが 近隣の中学 2 年生が、授業の一環で職場体験として、幼稚園を観に来られます。
今回は、12月に三鷹市内の中学校より、「フィールド・ワーク」 という行事で、牟礼幼稚園を見学し、取材 (?) に来てくれました。
13 名もの元気いっぱいのお兄さん、お姉さん達に、園児さん達は大興奮です。
しっかりと遊んでくださる、お兄さんお姉さんに、精一杯甘えてぶらさがっている人もいて、ほほえましい姿があちこちにみられました。
「中2」 という年代の子たちが、なんと率直で可愛いことか?
普段見慣れている幼児たちとはまた一味違う雰囲気で、こちらこそ良い刺激を受けました。
梅 園主 原 篤子
2 月の声をきくと、一番に頭に浮かぶのは雪と梅ではないでしょうか。
雪景色は魅力的ですが、あとがたいへん。
梅は、力強い枝ぶりといい、清楚な花といい、第一級だと思います。
梅は集団ではなく、弧高の梅がよいですね。
梅林に行っても、全体ではなく、一本一本、一枚一枚の花を観賞します。
その点、
桜は華やか
桃は優しく
梅は力強く
と言われる所以でしょう。
花に特徴があるように、人の子にも個性があります。
我が子の欠点ばかり気にしないで、良い点をしっかり見て、伸ばして誉めてください。
いつも、散らかしっぱなしのおもちゃを、一つでも元の場所にもって行った時、見逃さず、「ありがとう。お母さん助かるわ」 と声をかければ、子供はうれしくなり、もっともっと片づけようと決心するものです。
1月1日 園長 齊藤昌子
新年、あけましておめでとうございます。
今年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
牟礼幼稚園の園児さんたちは、二学期の色々な行事を体験して、益々元気よく、利発な良い子に育っています。
皆さん、まるで吸い取り紙かと思うほど何でも覚えてしまいますね。
幼稚園教育の開祖であるフレーベルの名言に、
「子供は五歳までに、その生涯に学ぶべき事を学び終える」
とあります。
私達大人は、心して、子供たちを正しく導く必要があるのです。
幼稚園時代がまさに黄金時代です。
生活の中で、ルールやマナーを教えてあげましょう。
三学期の毎日を、見落としのない充実した生活でありますよう心掛けていきたいと願っています。
新しい年を迎えて 園主 原 篤子
新年、あけましておめでとうございます。
毎年のことながら、元日には必ずこの一年間の、目標と申しましょうか、希望と言いましょうか、一大決心をするわけでございます。
今年の目標は、大空を、ゆったりと流れる白い雲のように、のどかな一年であってほしいと思っています。
(明治天皇御製)
あさみどり 澄みわたりたる 大空の
ひろきを己が 心ともがな
上記を 座右の銘として過ごしたいと思います。
年末を前に 園主 原 篤子
今年も早 12 月を迎えました。
この一年を振り返ってみました。
幼稚園のお子さんは、みんな良い子になりました。
・物事をよく観察できるようになった。
・友だちの良いところがわかり、親切にできるようになった。
又、園内に入ってくる人は、皆お客様だからと教えてありますから、
・見学の人や、工事の人たちにも皆一斉に 「こんにちは」 と口々に挨拶できるようになりました。
・見学の方もびっくりして、そして非常に親近感をもってよろこんでくださいます。
また毎週、私が昔話や外国の話などを一つずついたしますが、終わると一斉に 「ありがとうございました」 と、ていねいに頭を下げてくれます。
申し訳ない気がするくらいです。
うめ組さんも、年長さんを見てまねをして覚えます。
こうして、自然にその場に合った挨拶や態度がとれることは、素晴らしい進歩だと、ひそかに自慢に思っています。
良い習慣は、幼児期にこそ躾られますが、小学校へ上がってからでは遅いのです。
ご家庭でも実践させて下されば、申し分ありません。
では 良いお正月をお迎えください。
11月1日 園長 斉藤昌子
幼稚園で最も力をいれていることは、字を覚えることではなく、又、絵が上手になることでもなく、歌がうまく歌えることでもありません。人間として、日常の挨拶が言えることです。
朝起きたら、お父さんお母さんに「おはようございます」
ご飯を食べる前には「いただきます」
出かけるときには「行ってまいります」
帰ったら「ただいま帰りました」
寝る時には「おやすみなさい」
パパからおみやげを貰ったり、ママに何か手伝ってもらったら「ありがとう」
友達に対しても同じように声かけができるように、まちがったら「ごめんなさい」
以上のことが ことばで言えるように。
これが幼稚園生活の眼目なのです。
これらの躾は、ご想像のように一朝一夕では出来ません。
園児さんたちの様子をみながら、気長に、しかも確実に成果を上げられるように工夫し、努力している先生がたには、本当に頭が下がります。
そして又、幼稚園で覚えたことがらに対して、そっと支えて下さっているご家庭の皆々様がいらっしゃることを、忘れてはなりませぬ。
どのお子さんを見ても、ほほえましく、思わず「かっわいい~~~」と抱っこしたくなるなるばかりの私たちですが、きびきびした職員の方々に守られて今日一日を感謝し、張り切って勤めています。
10月1日 園長 齊藤昌子
わが国日本の教育基本法にもとずく、幼稚園の改訂指導要領が出ましたので、抜粋して書いてみました。
幼稚園では、日頃からこの要領をふまえて保育しています。
成長の段階
1.一人一人の遊びや触れ合いを通して、園生活に親しむ時期
2.周囲の人やものに興味や関心が広がり、自分のあそびを広げていく時期
3.友達関係を深めながら自分の力を発揮して、生活にとりこむ時期
4.友達同士で目的をもって、幼稚園生活を展開し深めていく時期
健康についての主な項目
身の回りを清潔にし、衣服の着脱、食事、排泄などの生活に必要な活動を自分でする
人間関係についての主な項目
自分の思ったことを相手に伝え、相手の思っていることに気付く
環境
季節により、自然や人間の生活に変化のあることに気付く
言語
したいこと、してほしいことを言葉で表現したり、分からないことを尋ねたりする
表現
色々な素材に親しみ、工夫して遊ぶ
9月1日 園長 齊藤昌子
防災の日にちなんで牟礼幼稚園でも、毎年 9 月の始業式には、お迎え訓練を行っています。
最近は、日本列島の異変かと思うほど各地で頻繁に地震等が起こっていますので私たち職員も大層緊張しています。
もし、地震が来たならば、まず第一に、「 そばの机の下に潜り込もうね。」 と呼びかけています。
あわてて走り回るのは賢明ではありません。
担任は、各保育室の最も安全と見られる個所に、素早く一同を集めて園庭の一箇所に移動の準備をします。
そのために日頃各クラスでは、笛が鳴ったら、すぐに先生のもとに集まる練習を重ねています。
保育室のガラスには、全て飛散防止シートが貼ってあります。
消防署からの指導のもとに、「 牟礼幼稚園の消防計画 」 ができ上がっていますので、そのマニュアルにそって訓練をしているのです。
そしてこの度、東京都のお勧めに従って当園でも [ AED ] 救命具を導入しました。
比較的、簡単な操作ですので職員も順番に練習をしています。
かけがえの無い、幼い命を守るために、皆様がたの一層のご協力をお願い申し上げます。
7月1日 園長 齊藤昌子
幼児の成長、知識の吸収は実に早いですね。
大人の知らないうちに、色々なことを身につけていて、いつも驚かされます。
一日として あだや疎かには過ごせないとつくづく思います。
ほんの一寸した気遣いで 知恵も倍増するでしょう。
以前のこと、年長組に台所の野菜を手で持ってよく観てくるように話したことがあります。翌日のこどもの声、
「胡瓜は とげとげしていて痛かったよ」
「茄子は つるつるして気持ちよかったね」
「じゃがいもには いっぱいおへそがあったよ」
この子供たちは、いつも食べている料理のもとの姿を初めて知ったのです。
見るだけではわからないのです。
私の友人に、植物の名前や鳥たちに詳しい人がいます。
いつごろ、どうして覚えたのか聞いてみました。
返事は、
「小さい頃、散歩や買い物の途中にある木や草の名前を親が一つずつ教えてくれたから。」
まもなく夏休みになります。
お出かけの機会も多いことと思います。
いろんなことを 見たり経験をさせてください。
2 学期は 9 月 2 日 からです。
2 日の始業式には、避難訓練の一環として園児の引渡しを行います。
10 時にお迎えをお願いします。
短時間で全園児が帰宅できるよう、ご協力ください。
6月1日 園長 齊藤昌子
五月のゴールデンウィークを境にして、新入園児の皆さんも、すっかり園生活に慣れて来て落ち着いた日々を送っています。
すべての園児さんの表情は例外なく明るいですね。
なぜでしょうか?
それは、幼児は明るくなければ生きられないからです。
一生懸命に「愛してほしい。」「育ててほしい。」と自己主張をしているからです。
なので、
「愛さずにはいられない存在」なのです。
仮に一日中、日の当たらない陰のような境遇の幼児がいたとします。
当然、顔色は悪く、表情は暗いことでしょう。
すべての幼児は温かい太陽の光を与えられる権利があるのですからその「陰」を大急ぎで取り除かなければなりません。
さぁ大変!! どうしたら?
けれども幼児の生命力は素晴らしいのです。
どんな環境であっても、確実に大人に気づいてもらえるような自己主張をして、信号を送っています。
一刻も早くその信号をキャッチせねばならないのは言うまでもないことです。
保育の現場にある私たち大人は、余程、心を研ぎ澄まして幼児の心の叫びを聞き届きたいと願っています。
5月1日 園長 齊藤昌子
毎日のテレビで報じられる中で、世界には、水さえも満足に飲めない子供達がいるということを知りました。
そして勿論、貧しさから、食べる物にも不自由していると知って、心が痛むことです。
原因は、地球の温暖化や資源の枯渇...等など。
この事実を、幼稚園の園児たちに、どうやって伝えようかと考えました。毎朝の集会を利用して、水の大切さを伝えながら、
「 水道の蛇口はしっかりしめましょうね。」
「 お天気の良い日には、明るいのだから電気はつけなくても大丈夫ね。」
などと理由を話しながら注意をうながしていますと、おさなご達は目を輝かして納得し実行してくれています。
それにつけても反省するのは、大人の私自身が、我が子の子育て中に、そのような気遣いをした事があったかしら...?
時は、バブルのはじける前のこと。
何でも使い捨ての時代を謳歌してしまいました。ハイ。
戦後、物がない時代を耐え忍んで、ようやく手に入れたティッシュの箱などは手品師よろしく、取っては投げ? また引き出しては拭き...?
と、便利に楽しんでしまいましたです。ハイ。
そのような生活習慣が、今の世の中を造ってしまったことは事実です。
私一人位と思っていたら、大間違いでした。日本国中がそうだったのです。
かくして、おもちゃ出しっぱなし、靴脱ぎっぱなしの我が儘息子、娘を育ててしまい、挙げ句の果てには育児まで放り出そうかという若いママまで出てきてしまった、といっても過言ではないことが悔やまれます。
私たちは、大急ぎで失った大切なものを求めて、軌道修正をしなくてはなりません。
幼児教育こそが、その最短距離であると信じています。
牟礼幼稚園は、今年も一貫して躾に力を入れ、保育してまいります。
各ご家庭の強力があればこそ、効果は大だと思いますので、どうぞよろしくお願いもうしあげます。
学期のはじめに 園主 原 篤子
新学期が始まりました。
先生方一同意欲満々で、楽しみに今日、皆さま方をお迎えしました。
お一人おひとりの様子を見ながら、そのお子さまにあった対応をして参りますので、友達と比較しての心配はご無用でございます。
幼稚園は「お勉強」するところではありません。
あそびながら、自然に社会ルールを学び、身につけてまいります。
「生きていくために必要なルールはすべて幼稚園の砂場で覚えた。」
と言われる所以でございます。
お子様が 心のゆとりを持って園生活に入れる大切な第一歩は、朝、遅れないことです。
9 時から 9 時 15 分までの間に園に到着して、カバンをロッカーに入れ、友達と顔を合わせ、9 時 30 分の朝の集まりに臨むことがすべてのはじまりですので、ご協力ください。