3月1日 園長 齊藤昌子
当園では、音楽好きの先生方のお蔭で、よく歌を歌います。
幼児の耳の発達は目覚ましいもので、3 歳児でも音程をしっかりと捉えて正しく歌うことができます。「いわゆる <オンチ> の人は一人もいません。」と言っても過言ではないでしょう。
年長・中組になると、一人で歌ってみる機会を沢山つくりますので、そのことがよくわかります。
毎朝、3・4・5 歳全員が声を合わせて、何曲も歌っていますと、その相乗効果は素晴らしく、年長児の声量につられて、年中・小児組も張り切りますし、年長組はごく自然に
[自分はお手本] と心得てしっかりと歌います。
3 月 まつ組は 3 年間の集大成として、歌とピアノの発表会を開きますが、リハーサルの限りでは、全員素晴らしい声をきかせてくれましたのでうれしい限りです。
先に開かれたヴァイオリンの発表会では、どのグループも、まるで一人が演奏しているかのように、音が揃って聞こえました。
ヴァイオリンでは、音程の確かさが必須ですから、園児さんたちの集中力は大したものと言えます。
それぞれが、正しい音程を聞き取って合わせないと、一人が弾いている様にはなりません。
まもなく一年生になる皆さんは、この「良いお耳」がきっと役に立つことでしょう。先ず、学校の先生のお話を、しっかり聞いてください。
たくさんの幸運を、願っています。
2月1日 園長 齊藤昌子
年少クラスの日誌から園児さんの様子をお伝えしましょう。
毎月一回のお誕生会の時です。
三歳の A さんは、お名前を呼ばれると恥ずかしさを押して前に出てきます。園長先生からお祝いのカードをもらい、「ありっと」とお礼を言っていました。普段、言葉少なの彼にしては、よくできました。
クラスの子どもたちは、少しずつ日常の言葉も増えてきています。
中にはお話しすることが楽しすぎて、ふざけて牛乳をこぼしてしまう羽目になった人たちがいました。
バケツの中に張った氷が溶け、手を入れると「ツメターイ!!」と声を上げながらも、楽しそうに触っている子たち……。
B さんは氷を沢山入れると、どうなるのか?と不思議に思い、せっせとバケツに氷を入れていました。
大雪の日、出席者が半数だったので、テーブルをくっつけて、いつもと違う環境にしたところ、クラスの友だちの顔を見ながら、食べられることが嬉しそうでした。
C さんは、「レストランみたい!」と目を輝かせています。
D さんは一番初めに食べ終わりそう嬉しそう。
E さんは「雪はかたいよ!!」などと話している。
成長発達がめざましい、子どもたちの感性がうかがえました。
1月8日 園長 齊藤昌子
あけましておめでとうございます。旧年中は色々とご協力いただきましてありがとうございました。今年もどうぞご協力の程をお願い申し上げます。
園児さんたちの成長には、めざましいものがありますが、特に三学期は一年の集大成としての成長が期待されます。
暮の朝の集会の時、「今日は、何か一つ良いことをしてみましょう。」と約束しました。
「お友達に親切にしてあげること」例えば、もしクレヨンを机の下に落としてしまった人がいたら、「一緒に拾おうね」と言いましょう。
そうしたら、拾ってもらった人は、どう思うでしょうか?「うれしい気持ちになる!」「ありがとう」って言う。
実体験があったとき、はじめて自然に「ありがとう」が生まれます。
だからクレヨンが落ちたことが立派なお勉強のチャンスになるのですよ。
今学期は、言葉も達者になった園児さんたちから担任の先生に様々な報告がなされることでしょう。
お友達との係り方も一層、密になることうけ合いです。
そっと聞いてあげて、そして「よく言えたね」とほめてあげてください。
12月1日 原 篤子
11 月 11 日「創立 65 周年おめでとうございます 牟礼幼稚園一同」という華やかな花籠が全園児さんたちの顔入りメッセージカードと共に我が家に届けられました。
幼稚園は、休園の形ですが、11 月 11 日は牟礼幼稚園の誕生日です。
先生がたの気遣いによって、大変うれしくおだやかな秋の一日を幸せに過ごしました。
「気分は 30 年前も 50 年前も今も、かわらないですよ。」と思いますが、今年は、園児さんのために「雲梯」をプレゼントすることにしました。
現代ッ子はゲーム等の室内遊びが主流で、腕の力や握力などめっきり弱まっているとの報道を耳にしますが、ならば、この際わが幼稚園は、積極的に握力増強をめざそうと思っています。楽しみが、また一つ増えました。
11月1日 園長 齊藤昌子
秋の遠足は、決まって井の頭文化園です。
象の「はなこさん」も元気でした。
なんとなくふっくらとして、長い鼻で餌をつまんでいる姿は、毎年会いに来ている者にとっては、ほっとする安心感のあるものでした。
当日は、絶好の秋日和で、なんでも 17 団体が入場しているということでした。
私たちはいつも、「はなこさん」をいれて写真を撮りますが、思わず、
「今年の『はなこさん』は、ほんとに元気そうですね。」
と声を出して言ったところ、
「ほんとですね。うれしいですね。」
という声が、お隣の幼稚園の先生から、かえってきました。
やはり、皆さん、毎年きていらっしゃるのだなあ、と感じました。
記念写真を撮って、芝生の中に円陣をくんで、荷物を置いたら、待望の「新幹線」に乗ります。
一人一枚ずつ切符をもらい、にこにこと乗り場に並びます。
ここの「新幹線」は、大きく 8 の字を描いて 3 回も廻るので、すばらしいです。
いつか、年長さんだけのお別れ遠足のときに、回数券全部 (11 回) 「新幹線」に乗った人がいましたっけ。もう 20 年も前になります。
その頃も今も、子どもたちの輝いた表情は、変わらないものです。
予定どおりの行程で、遠足がすすみ、「はなこさん」には「元気でいてね」と挨拶をして、帰路につきます。
素晴らしい快晴に恵まれ、言う事なしの遠足でした。
10月1日 園長 齊藤昌子
最近、ちょっと気になる記事をご紹介します。
園児 1 割「夜型生活」(平成 27 年 8 月 9 日産経新聞)
「幼児の成長や行動に、問題が生じることが懸念される「幼児の夜型」が依然として多く、幼稚園や保育園に通う 3 ~ 6 歳児の約 10% が、早寝早起きが苦手な「夜型」の生活パターンを持っていることが、国立保健医療科学院
(埼玉県) などの全国調査で分かった。」と報じている。「毎朝 6 時に起きるとすれば、どれ位難しいか。」「何時頃に疲れて眠れそうになるか」といった目覚めと眠気に関する
10 問について、3 ~ 5 個の選択肢の中から回答を選ぶ質問票を配布した。有効な回答があった 7656 人を朝型、中間型、夜型に分けたものは表の通りである。
朝型 | 33% |
---|---|
中間型 | 57% |
夜型 | 10% |
全国で約 420 万人の 3 ~ 6 歳児のうち、通園するのは約 300 万人で、10% は 30 万人に当たる。入眠時間に分けると、朝型は午後 8 時 50 分、中間型は午後 9 時半、夜型は午後 10 時だった。そして、完全に目が覚めるのは、朝型は午前 6 時 40 分、中間型は午前 7 時 10 分、夜型は午前 7 時半に相当した。調査に当たった土井由利子統括研究官は、「無理に早く寝かせようとするよりも、寝室に早朝から光が入るようにしたり、就寝前のテレビや外出を避けたりするなどして、生活リズムを整えることが重要だ」としている。
今さらながら、「早寝。早起き。朝ごはん」の言葉の大切さを思います。我が子の健全な成長のために生活習慣を見直しましょう。
9月1日 園長 齊藤昌子
夏休みの、思い出は沢山できましたか?
日頃、なかなかできない体験のチャンスが、ありましたことでしょう。
幼稚園では、年長さんが、夏休みのはじめに、お泊まり保育を体験しました。
幼稚園教育の集大成である「自立」への第一歩でした。
前の日の夕方、どことなく不安げな様子で、集合してきた皆さんに、先生方は、精一杯おもしろおかしいゲームなどを考えて、皆さんの気持ちを引き立てようとしていますが、なかにちょっぴり暗めの人がいるのです。
おりしも、園主先生の始めのご挨拶の中で、
「皆さん、今日は素晴らしい日ですね。まわりをみて御覧なさい。いつも仲良くしているお友達が沢山いますね。お母さんはいませんけど、お友達が居るから、大丈夫なんですよ。先生がたもいますから、夜中にご用があったら、「先生、先生」って起こしていいんですよ。間違って「ママ、ママ」って言ってもダメですよ。」
ここで、何故かどっと笑いが起こり、リラックスモードに。
ふと気がついた時、「どうしても、嫌だ」と渋っていた人も、すっかり雰囲気に馴染んで、いっしょにお布団を運んだりシーツを広げたりしているではありませんか。おそるべし、お友達の威力!
こうして夜も更け、やがて朝を迎えました。
「今年の年長は、誰一人泣く人はいませんでした。」との報告です。
毎年、お泊まり保育をやっていますが、だれかひとりが、しくしくし始めると、つられて泣きたくなるひとがいます。それが無かったのは画期的なできごとなのです。
たった一晩のお泊まりですが、幼児にとっては素晴らしい初体験になりました。9 月からの保育が、一層たのしみです。
7月1日 園長 齊藤昌子
年長組は、5 月から近くのア・クラブに通い、スイミングの練習をしています。先達て、見学する機会に恵まれました。
既にすっかり水に慣れて誰も怖がる人はいません。誰もがそうですが、水の中は顔に容赦なくかかる水しぶきが、鬱陶しくて嫌なのものですが、それもなく、元気すぎて時に水の中で台から落ちそうになる位です。
水の中の台からプールサイドに、飛びつく練習をしている時でした。大人から見れば、一歩の間を足で下の台を蹴り、手を伸ばしてプールサイドに掴まるのですが、どうしても決断がつかなくて、怖々している人が二人いました。プールサイドに掴まれば、あとは蟹歩きで右に右にと進むのに、どうにも怖気づいてしまった二人でした。
その時、コーチの先生が二人を別なところに招き寄せ、台を一段高くして練習を始めました。胸が出るくらいになれば大丈夫。難なく飛びつくことができ、15
回程ニコニコと練習しました。そして、すっかり自信がついた頃に、台を一段に戻しました。するとどうでしょう。二人は何事もなかったように、ちゃんと飛びつくことができたのです。思わず拍手を送りました。
ニコニコしながら、その時彼が発した言葉は、
「ボク、ゼッタイにできないと思っていたんだ。だけど、できた!」
満面の笑みで言いました。もう一人の女の子も、驚いたように目を見張っていたのが印象的でした。
コーチの先生のご指導がどれだけ適切であったか感謝申し上げます。
幼稚園では生まれて初めての体験ばかりです。果敢に挑戦している間に、いつの間にか習得してゆきます。
6月1日 園長 齊藤昌子
五月晴れの一日、春の遠足がありました。
朝方に、雨や雷が激しかったので、心配もしましたが、集合時間には眩しいほどの好天気に恵まれ園児の皆さんも、大張り切りでしたね。
神代植物園は、バラ園が真っ盛りで、手に手にカメラを携えた人々で、大変な賑わいの中を、長い隊列ですすむことになりました。
「きれいだね」「いい匂いがする」「バラって、とげが痛いよ」
そんな会話が続く中、
「ねえ、お弁当まだ?」「まだまだ、遠いよ」
と、しっかり手をつないでいる、年長さんと年少さんの会話です。
年長さんにとっては、3 回目になりますから、よく判っていますね。
さて、目的地の大芝生に着いて、今年も確保できました。
まずお水を飲んでから、クラス写真を撮ります。そして最大の楽しみはこの大広場で、いっぱい遊ぶのですが、
お約束は 1 先生が見えない処にはいかないこと。
2 帽子を脱がないこと。
牟礼幼稚園の帽子は、よく目立ちまして、大芝生の中にいる限り、すぐ見つけることができます。みんな、このお約束を守ってくれたと思っています。勿論、先生方の気配り目配りは、半端ではありませんが。
園児さんたちは、あの広い野原を見ると、自然に全力疾走します。
蜘蛛の子を散らすように、という例えがぴったりだなあと思いながら楽しんでおりました。次の日、私はじめおとなの先生方はかなりぐったりきていましたのですが、園児さんたちのパワーは全然変わらずで、ますますパワーアップの傾向でした。
5月1日 園長 齊藤昌子
4 月 8 日に、新しいお友達を、お迎えして早くも一ヶ月が経ちました。
例年のことながら、朝の登園時には、親離れ、子離れの儀式ともいうべきドラマが繰り広げられるのですが、何と今年度の新入園児さんたちの潔さには、目を見張るものがあります。
入園式後、二、三日は、「ママがいいッ!」と呼んでいた人がいたことにはいましたが、一週間後には、それもなく、それぞれのクラスからは、かわいい歌声や笑い声が流れて来ます。
年々、お子様たちがしっかりしてきたなぁと感じておりましたが、これはひとえにお母様方のご理解の賜物と理解しております。同時に感謝を申し上げます。
初めて親元を離れて我が子を幼稚園に預ける時の親心は、察するに余りあるところですが、ちょっとしたコツをお話ししたところ皆さんキッチリお守り下さって、いさぎよくお帰りになられましたね。
ただそれだけのことなのです。
素直なお子様は素直な親御さんから引き継がれるものですから。
4月7日 園長 齊藤昌子
今年の桜は、ひとあし早く満開になっていますので、始業式、入学式の今日は、音もなく散る花びらの中を登園していらっしゃったひとも多いのでは、と思っています。
いよいよ新学期ですね。
幼稚園では、今年もまた園児さんたちと一緒に良い一年を送るために、先生方は一生懸命に準備を整えてきました。
みなさんが使うじゆう画帳や、クレヨン、絵の具の一本一本にお名前を書きました。
牟礼幼稚園では、毎年、新学期用品の名前は、全部先生がつけるのが習慣です。
一人の園児さんの持つ教具の種類は豊富なので何十回に渡って、その人の名前を書きながら、一人一人を思います。
もう一つの効果は、同じ位置に名前があることによって例え、バラバラになったクレヨンたちも持ち主のところは、帰って行きやすいのです。
或るお母さんが「新学期は名前をつけて忙しいもんですが...今はネームシールがあるので簡単ですよ。」とおっしゃっていましたね。
当園の先生たちは始業式、入園式を迎える前にはワクワクしながら皆さんをお待ちしているのは、そのせいかもしれません。