●ROOM No.24(2009年5月)
「earth アース」
 去年の秋に初めて観て以来、お気に入り映画のひとつになった「earth アース」。
 実にいい映画でした。キャストは全て地球の住人である動植物たち。俳優のセリフなし、演技もなし、作られたストーリーなし。
 製作年数5年。撮影日数4500日。撮影地世界200箇所。1秒間に1000コマ以上もの撮影が可能な超ハイスピードカメラ(最高のハイビジョン)。ド迫力映像はとにかく圧巻!!「地球 46億歳…」のテロップから始まるこの壮大なスケールの映画は、観終わったあと、自分自身の子育てや仕事の悩みを、本当にちっぽけにしてくれました。
 私たちが住む奇跡の星「地球」。その誕生から現在に至るまでのドラマの数々を、動物たちを主人公にして観るにつけ、大きな大きな地球の中の自分を具体的に実感することができます。悩みはあるけれども、地球の上にはもっと過酷な状況の中で、懸命に生きている命がたくさんある。こんな悩みなんか悩みじゃない! 理屈ではなく、心でそう感じられる映画でした。いろんな問題解決に必要なことは、もちろん具体的な対策なのですが、それをポジティブに発想する心の状況がまず必要です。この映画は、自分の心をまさに「悩んでいる場合じゃない! 即行動!」にしてくれます。
 私はこう見えても、実は星空に非常に興味があり、天体望遠鏡や星座早見盤などを所持して、毎日のように夜空を眺めていた時期があります。そして「earth アース」を観たときにも感じたのですが、この壮大なスケールを持つ「地球」ですら、宇宙の中では本当に小さな存在です。その中の自分って…。考えてみれば、もう笑ってしまうような小さな小さな存在なのです。それが毎日、あれがうまくいかない、これがうまくいかないと悩んでいること自体、なんだかバカバカしくなってしまいますね。
 光の速さは秒速30万キロメートル(1年で9兆4千6百億キロメートル)。その光が137億年かかって進む距離が現在観測されている宇宙の広さです。真面目に考えていると本当に気が遠くなりますが、いつか機会があったら、自分の子供に広い宇宙や、その中の地球や、そのまた中にいる自分たちの話などしてあげてください。下手なアドバイスよりもよっぽど悩みが軽くなると思いますよ。そして自分自身も。

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みぞけんまん
 みなさん、こんにちは! みぞけんまんです。
 このコーナーは、多くの対象の方(子供に関係する方全て)に気軽に読んでいただこうと思いまして、あれこれと考えた結果、特に親しみやすい「映画」や「本」などを切り口にしながら、あくまでアメリカンに、シュガー&ミルクたっぷり?にお伝えし、「全ての道は私立園に通ず」を実証していこうとするものです。
 みなさん、どんどん遊びに来てください! このページを通して、仕事中だけでなくプライベートな時間にも「ラフに」、しかしながら「常に」、子供たちのこと、保護者のことが考えられるような感性を身につけられたら(学べたら)、どんなにすばらしいことでしょう。そんな学びの部屋へご招待します。
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著作紹介
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