●ROOM No.32(2010年1月)
「星空散歩」
 いよいよ1月ですね。今年の学びの部屋も本や映画をたくさんそろえて、更に時々模様替え(本&映画だけではなくノージャンルをテーマに)などもしながら、お待ちしております。たくさん遊びに来てくださいね!
 今回はいきなりノージャンルの「星空散歩」をテーマに、子育てや仕事に疲れたときに読んでいただきたいお話しを準備しました。

 さて、とても辛かった新入社員の頃、夏の琵琶湖畔で、例えば「降るような」「手を伸ばせば届きそうな」「落ちてきそうな」などで形容される、これ以上ない満天の星空を見て、一瞬にして理屈ぬきで悩みから開放された経験をもつ私は、今や自称「星空中年」となっています。そんな星空中年が学びの部屋で語るみぞけんまんならではの冬の夜空の子育てに役立つ物語です。
 1月は1年のうちで一番空気が澄んでいる時期です。見逃さず、是非親子で感動体験してください。
 まずは冬(に限りませんが)空の色で一番美しい色はどの時間帯の色かご存知ですか? 色の好みはあくまでも主観ですが、実に多くの人が、口をそろえて「夜と夕方の間。つまり夜になる一瞬手前の深い藍色。これが空の色で一番美しい」と言っています。夜空を見るときは、この「一瞬にして最高のチャンス」を見逃さないように夕方の終わりごろからスタンバイするのがポイントです。

 私が星空フリークになったときにまず買ったのはミザールの天体望遠鏡でしたが「ミザール」というのは北斗七星のひしゃくから2番目の星の名前で、ミザールのすぐそばに小さな「アルコル」という星が見えたらその人は視力がいいとされました。(日本では目試し星とも言われています)。だからメーカー名にしたのかも(たぶん)。多くの星空は肉眼でも十分楽しめますが、いろいろ道具があるとそれなりに楽しみが広がったりしますので、子供がお年玉の使い道に悩んでいたら「貯金したら?」なんていわずに、迷わず「天体望遠鏡なんて素敵じゃない?」と言ってあげてください(笑)。おもちゃやゲームなんかよりもよっぽど感性が育つと思います。
 さて、冬の夜空で一番わかりやすい星座といえば何といっても「オリオン座」ですが、12月14日夜半頃に、そのオリオン座をかすめるようにして流れる「ふたご座流星群」は有名です。(2009年は曇天で見えませんでしたが……)この流星群はオリオン座の右肩付近にある「ふたご座」あたりから放射線状に飛んでくるために「ふたご座流星群」と言う名前になっているわけですが、このふたご座にある「カストル」と「ポルックス」という星は非常に仲の良い双子の兄弟で、ポルックスが父親であるゼウスに頼んで、戦争で死んでしまったカストルのために自分も一緒に星座に写してもらって天に上がったという神話があります。子供が兄弟げんかなどしていたら、ふたご座を見上げ、神話を引きながら「カストル」と「ポルックス」のように仲良くしようね、などと話してあげてください。
 また、オリオンの腰帯のあたりに、きれいに並んでいる3つの2等星、有名な3つ星として知られるミンタカ、アルニラム、アルニタクも日本では「孝行星」と呼ばれていますので、この星を見たら子供と一緒に「“親孝行”って何だと思う?」と一緒に親孝行について考えてみましょう。
 最後に、冬の空で一番明るい星は「シリウス」だったと思いますが、この星は「オリオン座」の右下あたりに位置する星で、日本では「天狼星」とも呼ばれていて、地球から8.7光年(1光年は秒速30万キロメートル=時速10億8000km)離れています。ちなみに12月12日にすでに公開されているアニメ映画「宇宙戦艦ヤマト」が1年で往復したイスカンダル星と地球とは14万8000光年(時速10億8000kmの乗り物で15万年!かかることになります。)

 こんなふうに、近くに見えるシリウスから、宇宙戦艦ヤマトにまで話しを膨らますことができれば(かなり上級編ですが)、「戦争って……」という深い話題にも入っていけるわけで(宇宙戦艦ヤマトの物語は間違いなく大東亜戦争のトラウマを晴らすため、昭和オヤジのために作られた映画ですから、子供に戦争の話しを振るときには絶好の入門だと私は思っています)、このように冬の星空散歩は子育てや教育にも十分に役立つ!というわけです。

※「星」つながりで、ひとつだけ映画情報を。
 「星に願いを」という、ピノキオで有名なこの曲と同じタイトルの邦画があります。
 竹内結子・吉沢悠主演で、ファンタジーなストーリーでラストシーンにはかなり泣かされる、
 なかなかいい映画です。最後にやっと「学びの部屋」らしい情報でした(笑)。

 では皆さん、「良い本」を読んで、「良い映画」を観て、今年も「良い1年」にしましょう!

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みぞけんまん
 みなさん、こんにちは! みぞけんまんです。
 このコーナーは、多くの対象の方(子供に関係する方全て)に気軽に読んでいただこうと思いまして、あれこれと考えた結果、特に親しみやすい「映画」や「本」などを切り口にしながら、あくまでアメリカンに、シュガー&ミルクたっぷり?にお伝えし、「全ての道は私立園に通ず」を実証していこうとするものです。
 みなさん、どんどん遊びに来てください! このページを通して、仕事中だけでなくプライベートな時間にも「ラフに」、しかしながら「常に」、子供たちのこと、保護者のことが考えられるような感性を身につけられたら(学べたら)、どんなにすばらしいことでしょう。そんな学びの部屋へご招待します。
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